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“ビジネスAI元年” の2024年・ZOZOの生成AI活用事例

メリークリスマス!🎅🎄ZOZO広報です。
本記事はZOZO Advent Calender Vol.6 25日目の記事です。

2023年に生成AIツールが広く普及したことを受けて、2024年は「ビジネスAI元年」と言われ、各企業での活用が加速化する一年となりました。当社でも、生成AIの業務・事業活用を強く推し進めており、今年は41件ものツール・機能開発をおこない、実際に大きな効果がうまれました。

当社が運営するファッションEC「ZOZOTOWN」等のサービスを担当する部門の業務だけでなく、カスタマーサポートやバックオフィスといった幅広い部門に対して、生成AI専門チームがニーズのヒアリングをおこない、自社で開発・運用をおこなっています。

本記事では、今年特に業務効率化において大きく貢献した事例を一部ご紹介いたします。

①アイテムレビューパトロール

ZOZOTOWN上のアイテムレビュー投稿に対してガイドライン違反を検出するツールを開発。LLM特有の不確実性に対応するために、検出後に担当者の目視確認をおこなう運用を想定して開発しました。

★効果:担当者のガイドライン違反チェックにかける業務時間を67.7%削減、チェック件数を68.5%削減

②ZOZOTOWN「その他」カテゴリ商品の最適なカテゴリ提案機能

ZOZOTOWN上で「その他」カテゴリとして設定されているアイテムの商品情報等を読み取り、最適なカテゴリへの修正提案をおこなう機能を開発。

★効果:お客様が検索時に目的のアイテムに出合いやすくなり、ブランド様側の機会損失も低減した。元々「その他」に設定されていた商品の約75%に最適なカテゴリがあると提案され、振り分けを実施。

③アイテム画像のモデル着用判定

ZOZOTOWN掲載アイテム画像から、モデルが着用しており、モデル身長と着用サイズが未入力の画像を検出する機能を開発。担当者がモデル画像か否かを目視で確認したうえで、未入力の画像についてはブランド様へ入力依頼していた業務の工数を削減。

★効果:ブランド様へ個別に入力を依頼する業務の工数を約1,500時間/年 削減見込み

④IR情報の自動取集&要約ツール

指定した企業のIR情報が更新されると、自動で情報を収集し、要約をしたうえで社内チャットで通知するツールを開発。取引先の情報キャッチアップやグループ間連携の戦略検討に活用。

★効果:各自で個別に確認・要約等していた業務の工数を約510時間/年 削減見込み

⑤過去の類似回答検索ツール

お客様からカスタマーサポートに届いたシステム関連のお問合せに対して、バックエンドエンジニアチームが回答案を作成する際に、類似する問い合わせへの実績回答を提示するBotツールを開発。過去のデータからRAGを構築して複数案を提示し、回答作成作業を効率化。

★効果:回答作成作業の工数を約187時間/年 削減見込み


株式会社ZOZO AI・アナリティクス本部 本部長 牧野コメント

2024年は、生成AIの業務・事業活用の取り組みを加速させた一年でした。
これまでも当社では、多種多様かつ膨大なデータを活用し、様々な分野でAI活用に積極的に取り組んできました。それに加え、今年は生成AIの業務活用ツールを多く開発し、全社の業務効率化に貢献することができ、事業活用や社員のAIリテラシー向上についても具体的な取り組みを進められた一年となりました。
2025年も、お客様にとってより便利で快適なサービスを提供し、そしてブランド様にも喜んでいただけるよう、AI活用を通じてサービスを強化してまいります。

ここまで、ZOZOの2024年の生成AI活用に関する代表的な取り組みをご紹介しました。私たちはファッションテック企業として、経営戦略である「MORE FASHION × FASHION TECH ~ ワクワクできる『似合う』を届ける ~」を実現できるよう2025年もたくさんの挑戦を重ねてまいります。

みなさま良いお年をお迎えください!🎍


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