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「ZOZOTOWN」をもっと良いサービスへ!ABテストやアクセスデータ整備の専門組織「グロースアナリストブロック」とは

こんにちは!2023年8月にZOZOTOWN開発本部へ中途入社しました、蔀(しとみ)です。

私の所属するZOZOTOWNサービスグロース部 グロースアナリストブロックでは、ZOZOが運営するファッションEC「ZOZOTOWN」でのABテストなどの効果検証や、Google Analyticsを中心としたデータの整備を担当しています。とはいえ、どんな業務を行っているのか、この説明だけではわかりにくい部分もありますよね。(私も実際、入社するまでよく見えていなかった部分も多かったです…!)

そこで今回は、新入社員から見たグロースアナリストブロックの業務内容や特徴、よいところなどをご紹介したいと思います!


グロースアナリストブロックとは?

グロースアナリストブロックは、上述のとおりZOZOTOWN開発本部のZOZOTOWNサービスグロース部に所属しています。地方在住のメンバーもいるため、対面では一度も全員そろったことがありませんが、そのぶん毎日の昼礼や各種ミーティングなどで密にコミュニケーションをとっています。

当ブロックができたのは、10年以上前にさかのぼります。当時は分析専門の部隊が存在しなかったため、訪問から売上までのデータ解析を通じてプロダクトに貢献するチームとして結成されました。その後、全社横断で分析を行うAI・アナリティクス本部も設立されましたが、当ブロックはZOZOTOWNというプロダクトに密接に関わるブロックとして、ZOZOTOWN開発本部内に属しています。

なお、業務領域の拡大や人員増員に伴い、ZOZOTOWNサービスグロース部内ではSEOを専門とするSEOブロックとグロースアナリストブロックの2ブロック体制となっています。SEOブロックの取り組みはこちらのブログでも紹介していますので、よろしければぜひ併せてご覧ください!

当ブロックでは、「データ解析によるサービス成長」をミッションに掲げています。ZOZOTOWNをよりよくしていくためのアクションを、データ観点でけん引していくことを目指しています。

グロースアナリストブロックの業務①ABテスト

ZOZOTOWNでは、特にユーザー体験や売上への影響がありそうな開発リリースを行う際に、ABテストを実施しています。ABテストでは、現在のバージョンとリリース後のバージョンを比較することで、リリースによる全体売上やその他の指標値への影響を可視化し、リリースの実施有無や改善方針検討などの意思決定をサポートしています。
施策の効果検証方法はABテスト以外にもありますが、ABテストが一番精度の高い検証方法のため、当ブロックではまずABテストを普及し、改善を推進していくことを目指しています。

【ABテストにおけるグロースアナリストの仕事】
・設計
 PMや開発チームとのテストの要件定義
 指標値やテストパターンの提案
・準備
 開発チームとテストツールの準備
 指標値取得のためイベント設計&開発チームへの依頼
 指標値を取得するクエリ作成
・効果検証
 指標値のデータ抽出&仮説検定の実施
 考察&対応方針の検討
・報告
 各部署に結果報告、方針案の提案と議論

上記のように、アナリストと言ってもデータ抽出・分析だけではなく、設計・準備から報告まで必要な業務は多岐にわたり、他部署との関わりも多いです。

そのため当ブロックでは、案件に関わる他部署のメンバーとのコミュニケーションを大切にしています。ABテストは性質上アナリストだけでは行うことはできないため、デザイナーさんやエンジニアさんなどの協力が不可欠だからです。

例えば、指標値の設計段階では、案件メンバーとの対話を通し指標値をすり合わせ、案件目的を明確化しながら共通認識を作ることを目指しています。開発現場のミーティングにも参加し、必要な場面ではアナリスト自ら案件を推進する役割を担うこともあります。
各部署と良い関係を築き協力し合う姿勢でいることが、ABテスト推進においては重要なポイントと考えています。

最終的な結果報告の際にも、各部署と定量面だけでなく定性面の観点からも議論を行い、意見をすり合わせ、お互いに納得しかつサービス全体としても良い方向に進むことを意識しています。

また、今後のABテスト文化の定着・発展を目指して、運用の仕組み化・脱属人化も進めています。当ブロック内だけでなくZOZOTOWN全体でも、ABテストの進め方にはまだまだ改善の余地がある一方、サービスの成長のためにもっとABテストを活用できるシーンは多いと考えています。当ブロックでは、案件の推進と仕組み化という両輪でABテストを活性化し、サービスの発展に貢献していきたいと思っています。

グロースアナリストブロックの業務②データウェアハウス開発・運用

ZOZOTOWNにまつわる様々なデータのうち、特にGoogle Analyticsから取得されるアクセスログを加工して、分析用のデータウェアハウスを全社横断の分析部隊であるAI・アナリティクス本部と協働で開発・保守運用しています。

アクセスログのローデータには、取得方法や抽出条件が複雑なものがあります。熟練のアナリストでなくても分析をしやすくするために、これらの複雑なデータを使いやすく加工したものが、データウェアハウスです。
例えば全社的によく使用する条件はフラグやIDを指定するだけで簡単にデータが取れるようにしたり、バグなどの影響でデータ分析上の不要な情報は除外して提供したりするなど、データの仕様や社内でのニーズを踏まえて、汎用的なウェアハウスを開発しています。

昨今のGA4(※)移行により、アクセスログ抽出の難易度は上昇しています。一方で全社的にはデータ需要が増加しているという背景もあり、このウェアハウスをAI・アナリティクス本部と共同開発するに至りました。
(※)Google Analyticsの最新バージョン

ウェアハウス開発の際は、AI・アナリティクス本部と協働しながら、設計開発を行い、データ精度向上のための検証も重ねました。また、普段データを扱い慣れていない社員でもデータ抽出できるように、データ項目の説明やサンプルクエリなどの資料も作成し全社展開しています。

長年の経験もあり、Google Analyticsやアクセスログに関しては全社の中でも当ブロックが知見・経験ともに豊富です。そこに、全社横断的に幅広い需要を把握しウェアハウスの知見が豊富なAI・アナリティクス本部に加わってもらうことで、お互いの強みを活かしたウェアハウスを開発することができました。当ブロックの知見をウェアハウスを通じて全社に還元し、データ分析しやすい環境を整えることで、サービス改善の促進に貢献できたと考えています。

リリース後も、各種アップデートや他部署からの要望に応じて、日々ウェアハウスの保守運用に努めています。またウェアハウスから各種実績などを集計したグロースアナリストブロック専用のデータマートも開発し、日々のレポーティング業務に役立てています。

グロースアナリストブロックの業務③その他

当ブロックの大きな業務は上記のABテストやデータウェアハウス開発・運用ですが、その他にも様々な業務に従事しています。

定期レポーティング

ZOZOTOWNの健康診断のような目的で日次・週次・月次で各種数値を取得・分析し、関係各所にレポーティングしています。

アドホック分析

他部署からのデータ抽出に関する相談や依頼に対応しています。対応内容は様々ですが、データが必要な背景をヒアリングし、時には指標の設計から入ることもあります。

Google Analytics・Google Tag Managerの運用

これらの設計・実装・管理・運用も、エンジニアさんとコミュニケーションをとりながら当ブロックで行っています。長くインハウスでGoogle Analyticsを運用してきた経験を活かし、GA4への移行も自社内でやり遂げました。

新入社員から見たグロースアナリストブロックのおもしろいところ

簡単にではありますが、当ブロックで担当している業務について紹介させていただきました。データを扱っている部署ということもあり、なんだかお堅い方が多いようなイメージを持たれたかもしれませんが、実はまったくそんなことはなく、毎日明るく楽しく働いています!

8月に入社したばかりの私だからこそ思う当ブロックのいいところもご紹介させてください。

業務の進め方

例えばABテストでは、当ブロックから各案件に担当がアサインされます。ですが、実際の設計や分析では、担当者以外も含めブロックのメンバー全員で相談しあいながら進めています。

だからこそ、一人で進めながら不安になることもないし、お互いの知見を共有しあいながら案件を進めることができます。何よりこうしてコミュニケーションをとりながら仕事を進める文化があるのがいいところだなと感じています。

Fine Playシステム

ZOZOでは全社的にSlackを使用していますが、当ブロックではSlackのカスタム絵文字を使って、「いいね!」と思った投稿に「FP!(Fine Play!)」のリアクションを押す文化があります。

そして毎週、昼礼で「FP」が押された投稿を振り返り、Fine Playをしたメンバーを称える時間があります。

同じブロックであっても、全員の動きはわからないもの。この「FP」の振り返り時間で、他のメンバーがどんな仕事をしていてどんな働きをしたのかがわかり、相互理解にも繋がりますし、何より褒められるとうれしい!お互いを褒め合う土壌があるのは本当に素晴らしいなと思っています。

ZOZOTOWNへのアンテナの高さ

ZOZOTOWNで行われる企画・大きな開発リリースなどにアンテナを張っている人が多いです。注目のイベントがあったときは、昼礼の時間を使い全員で売上や関連指標、時にはユーザー様の生の声をチェックしてみる、なんて時間も。

こうして日々の動向や状況を把握しておくことが、業務での意思決定の助けになることもあります。そして何より自社サービスに関わる社員としては、サービスのことをより自分ごと化して考えられるいい機会になっています。

研修が手厚い

そして、入社後の研修の手厚さにも驚きました!当ブロックでは、入社から1か月はみっちり研修の期間となり、サービスや業務の理解を進めることができました。その後もすぐに現場に放り出されるわけではなく、先輩たちについて手を動かしながら理解を進めていく体制なので、ストレスなく業務に携わることができています。

在宅勤務が基本ではありますが、上述のとおりコミュニケーションも活発なブロックなので、わからないことや心配なことはいつでも相談できる環境です。家で一人でクエリを書いていると気が滅入るのでは…と思っていましたが、実際はまったくそんなことがなかったです!笑

最後に

グロースアナリストブロックの簡単な紹介をさせていただきました。今後もデータドリブンな意思決定をサポートしていくべく、様々な業務に取り組んでいきたいと思います!

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