データ分析とエンジニアリングで「WEAR」の成長を目指す。プロダクト愛溢れる、ZOZOのデータサイエンティスト
ファッションに対する価値観を180度転換してくれた、「WEAR」との出会い
就職活動では「プログラミングと数学を活かして社会に貢献できる」、「ユーザーから愛される事業会社」という、この二つを叶えられる会社を探し、考え方やプロダクトに共感したVASILYへの入社を決めました。しかし、入社直前にVASILYがZOZOグループとなる(※)ことを知り、その時は驚くと同時にとてもワクワクしたことを覚えています。
「ZOZOグループであれば、WEARやZOZOTOWNに集積された膨大なファッションデータを解析できる!」という期待に加えて、「WEAR」は私のファッションに対する価値観を180度転換してくれた、思い入れの強いサービスだったからです。
大学時代、ファッションへの苦手意識が強かった私に友人がWEARを紹介してくれて、そこからファッションを楽しむことができるようになりました。WEARは自分自身がとてもお世話になってきた大好きなサービスだったので、「入社後は、膨大なデータと機械学習でWEARやZOZOTOWNをより便利にしたい!」という気持ちが自然と強くなりました。
膨大なデータを用いて、課題解決を目指す
現在はML・データ部に所属し、データサイエンティストとして事業課題を解決するためのアルゴリズムやシステムの開発を行っています。元々は中長期的な機械学習の研究開発を行う部署に在籍していたのですが、大好きなWEARやZOZOTOWNといった既存サービスが抱えるビジネス課題の解決に直接関われる環境を希望し、現在のチームに異動しました。それから約2年が経つのですが、今でも毎日が楽しくて仕方がありません。
自分が携わった機能がリリースされて、ユーザーがその機能を使ってくれたり、便利に感じてくれていることがわかった瞬間が何よりも嬉しいです。ユーザーインタビューやアプリのレビューを通して得られたお客様の生の声はもちろん、お客様の行動ログを分析して得られた定量的な結果からみられる反響も確認しています。
構想からリリースまで2年半。信念を持って進めたWEARの便利機能
携わった機能はどれも思い出深いのですが、中でも特別なのは、2021年7月にリリースした、「アイテムマッピング」というWEARへのコーディネート投稿を機械学習で補助する機能です。提案からPoCの推進、システムの開発、初期の運用までを、同世代のメンバー2人と担当し、時に悩みながらも一緒に構築をしてきました。
アイテムマッピングはWEARのヘビーユーザーである私自身が熱望していた機能で、「ユーザーのためになる」という自信がありました。Slackチャンネルや社内会議などで「こんな機能はどうですか?」と提案したのですが、最初はなかなか興味を持ってもらえず、芽の出ない日々が続きました。
とはいえ、待っているだけでは物事は進んでいかないと思い、どうすれば一緒に動いてもらえそうかを考えました。考え抜いた末、「動くものを作って見せる」「定量的根拠を示す」「見せ方・タイミングを変え、何度も見せる」などを実践してみることにしました。
特に私が扱っているような数理的な手法は、文書だけでは伝わりづらいものです。そのため、まずは手に取って、実際に触ってもらえるようなプロトタイプを作って見せるようにしました。さらに、事業部の会議などにも自ら飛び込み、アイテムマッピング機能を実装することが、追いかけているKPIに対してどれくらい寄与するのかを見積もって提案したこともあります。
同じアイデアでも採用されるまで、見せ方・タイミングを変えて何度も提案していました。時期によって事業部が欲しいものは変わるので、初めて提案したときは需要が無くても、時間が経ってから提案すると「まさに欲しかった!」となる場合もあると考えたからです。
「機械学習とデータを使ってこんなことができますよ!」と様々なSlackチャンネルで情報発信をしたり、何か役立てそうなことがあったら進んで声をかけて議論をしたりと、いろいろな場所やタイミングで、種を撒き続けました。それから1年経った頃に、一人のPMが興味を持ってくれたことから案件化し、さらに1年半の開発期間を経て、アイテムマッピングは念願の機能リリースとなりました。
この機能リリースは、自分一人の力で叶ったことではなく、「WEARの案件だったら松井くんが力になれるよ!」と周りが推薦してくれたり、押し上げてくれたりと、支えてくれた仲間や上司の存在がとても大きかったです。積極的な行動を煙たがるのではなく、前向きに応援してくれる人が多いのは、ZOZOならではの文化だと思います。
実は、アイテムマッピングのリリース後に、過去にWEARを私に紹介してくれた友人と話す機会があったのですが、アイテムマッピングのことを指して「WEAR、最近コーデ投稿しやすくなったんだよ。知ってる?」と言ってもらえました。
「それ、俺が担当した機能だよ!」と伝えたと同時に、自分の仕事が誰かの役に立っているんだと直接的に感じて、たまらなく嬉しくなりました。当時から今も変わらずWEARを使ってくれていることも嬉しかったですし、あの時の感動は今でも忘れられません。
大好きなWEARをもっと愛されるアプリに
WEARはまだまだ大きな可能性を持っています。より多くの人に使ってもらい、より愛されるアプリにするにはどうすればいいのか、これまで蓄積したデータを用いて日々検討を重ねています。できることはまだまだあるし、やりたいこともまだまだある。自分自身がWEARのことを大好きなので、運営の裏側や、歴史、今後の展望などに触れられるだけでワクワクしてしまいます。
私以外にも、社内にWEAR好きのメンバーがいるので、そのメンバーとWEARの好きなところや抱えている課題をどう解決していくかについて話し合っているときが、本当に幸せです。
データを活用して便利な世界を創る
ZOZOグループには、ZOZOTOWNやWEARで集積されたファッションデータだけでなく、ZOZOSUITやZOZOGLASSといった計測ツールによって蓄積された、他にはないユニークな計測データにもアクセスすることができます。
そうしたデータを活用し、今よりもさらにユーザーに愛されて、役に立つアプリを作っていきたいですね。
私自身は今後データアナリストとPM、どちらも担える存在になりたいと思っています。近い将来、データ分析はどの職種でも必須スキルになると思っていますし、なおかつ、ユーザー寄りの課題解決に興味があるからです。いちユーザーだからこそ感じる直感を活かして価値ある仮説を見つけ、それをデータによって検証することで、世の中をより便利にしていきたいです。