【転職インタビュー】もう一度現場に近い所へ。ZOZOTOWNのインフラリーダーが求めた新たなチャレンジとは
こんにちは!ZOZOテクノロジーズ広報の坂井(@hana_yonde)です。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ZOZOテクノロジーズでは引き続きリモートワークを実施しています。
今回は、ZOZOTOWNのインフラを率いる渡邊さんにリモートインタビューをしました。転職の背景や現在のチームで進めていること、今後の構想を話してもらいました。
プロフィール
渡邉 宣彦 @nobunewsok(SRE部 ZOZO SRE チームリーダー)
金融系ソフトウェア開発、ECサイトの構築運用を経て、2019年2月に株式会社ZOZOテクノロジーズへ入社。ZOZOTOWNやWEARで稼働しているオンプレミスのインフラレイヤーを担当しているチームのリーダー。ZOZOTOWNでの定期的なセールやキャンペーンに応じてサーバーの負荷・運用業務・監視を24時間365日行っている。
入社の決め手は「面接が楽しかったから」
― まず、ご入社の背景から教えて下さい。そもそも、なぜ前職からの転職を考えたのでしょうか?
ちょっと語弊があるかもしれませんが、やることをやり切ったというのが転職を考え始めたきっかけですね。前職ではインフラ部の部長を担当しており、会社のインフラ全般を管理する責任者でした。やりがいもありましたし、何か不満があったわけではありませんでした。
ただ、もっと新しいチャレンジをしてみたいなと思ったんですよね。
ー 新しいチャレンジ、ですか。
責任者になり、実務からは離れたマネジメントに注力するポジションになっていました。当時39歳。40歳になる前に、もう1回チャレンジがしたいという気持ちが漠然とありました。
― 具体的に、こんな会社にいきたいというイメージはありましたか?
「自分自身が使ったことがあるサービスを変えてみたい」という気持ちはありました。それぞれのサービスがどういうインフラでどこのネットワークを使っているかというのは、調べればある程度分かるようなことですけど、やっぱり使っているサービスの方が興味はわきましたね。
使ったことがあるサービスの方が、自分が入った時に改善していけるイメージがわきやすかったです。
ー ZOZOテクノロジーズを選んだのは、なぜだったのでしょうか?
正直、もともと興味があったわけではなく、きっかけはエージェントから紹介してもらったことです。ただ、僕自身が千葉出身ということもあり、なんとなく親近感は持っていたんですよね。ZOZOTOWNも使っていたし。
そんな中決め手となったのは、面接が楽しかったからです(笑)一次面接から最終面接まで、緊張しないで話すことができて「これで落とされたらまぁ文句はないな」と思うくらい深く話せました。その時直感的に「こういう人たちと仕事するのって楽しそうだな」と思ったのが大きな理由です。
ー 面接が楽しかったというのは、担当者が聞くと嬉しいことですね!
前職の業務内容などだけではなく、ZOZOテクノロジーズの課題感についても本音で話すことができました。「ZOZOってなんでこのインフラを使っているんですか?」みたいな質問をした覚えがありますが、「こういう理由で、ここを改善していきたいと思っているんですよ」みたいな話も包み隠さず教えてくれて。テンポ良く議論ができたのが印象的でした。
衝撃を感じたトラフィック急増の年末年始
― 2019年に入社されて、現在はどういう業務をされているのでしょうか?
ZOZOはファッション通販サイトの「ZOZOTOWN」、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」そしてBtoB事業の「Fulfillment by ZOZO」などを運営していますが、インフラはオンプレミスで動いているところがほとんどです。このオンプレミスで稼働しているインフラ部分の運用をしているチームで、リーダーをやっています。
― 実際にZOZOのサービスの開発に携わり、印象的だったことはありますか?
いくつかあるんですけれども。やはり1番衝撃を受けたのは年末年始ですかね。大晦日から元旦にかけて行うセール。あれはすごい強烈でした(笑)
― 前職も大規模なサービスだったと思いますが、それでもやはり驚く点があったのでしょうか…?
まず、前職はデジタルコンテンツを主に扱っていたという点が決定的に違います。もちろん実在するものを扱うECもあったんですけど、自分の主戦場だったのはデジタルコンテンツの配信でした。決済が完了した後はエンドユーザーとサーバー間で動画や電子書籍をやり取りする流れだったので当然、トラフィックの規模で言えば前職の方が大きかったです。
でも、ZOZOの場合は全てにおいて在庫があるじゃないですか。カートに入れて購入したあと、エンドユーザーの手元に届くまでがトランザクションの一環になっている。それがあるから、セールが始まった時や注目商品が売り出された時、瞬間のアクセス規模って凄まじいトランザクションになるんですよ。ここまでの規模があるECは自分は経験したことがなかったので、その辺はかなり驚きました。
ー 同じ大規模なインフラだと思いますが、今まで通用していたものが通用しなくなったものはありましたか?
ZOZOTOWNの場合は、新作や不定期で開催されるセールイベントでエンドユーザーのアクセスが殺到することが多い印象です。季節やイベントによって劇的に変化するインフラは、ファッションECならではと言える気がします。だから同時アクセス数はもちろんですし、更にページにアクセスすると在庫の確認も動くじゃないですか。カートを見にいく処理があったり、バックエンドやデータベースにいく処理もあったり…、ここまでサイト全体に負荷がかかるケースというのは、今までの経験ではなかったですね。
ー エンドユーザーの行動も予測していないといけないんですね。
そうですね。だから、注目の商品はいつどういう風にアクセスが急増するのかや、アクセスが急増するブランド様の傾向とか、そういうのも意識するようになったというのは、新鮮な経験です。
サービスを開発するということが個人の成長につながるチームに
― チームとして感じている課題感があれば教えていただけますか?
課題というより自分自身に課せられているテーマみたいなものでいうと「エンジニアとして成長できるような組織作り」です。
今まさに、ZOZOTOWNのリプレイスを進めていますが、インフラもあと1〜2年すると様変わりしていると思います。今までやってきた業務だけに縛られるのではなく、新しい方向に向かっていけるようにエンジニア自身が成長することができる環境を作っていかないと、本当の意味でのサービスの成長ではないのかなと思っています。
これから特にクラウドだけではなく、新しいZOZOTOWNを作っていくという上で当然システムも新しくなります。それを運用するには、エンジニアも成長しないといけません。結局今ある技術的な負債を解消するだけでは意味がないというか。エンジニアの成長も一緒にしていけるような組織にしていきたいですね。
その為に、アウトプットもしっかりやっていかなければいけないなと思っています。
ー テックブログや登壇などでしょうか?
そうですね。情報発信によるプレゼンス向上は重要になってくるでしょうし、今は情報発信ができているチームとあまりしないチームに差ができてしまっているように感じています。なので、自分たちのチームが何をやっているかというアウトプットをきっちりしていきたいなというのは思っています。
― 2019年に入社されてから、チームの雰囲気は変わってきましたか?
変わったと思います。僕のチームは、新卒からZOZOで働いている人が多くいます。その中に自分がヒョコッとリーダーに入ってしまったので、まずは信頼を得ることを重視し、同じ目線に立って考えることはかなり意識しました。
例えば、「レガシー」っていう言葉はよく技術的負債と同列に使われたりしますが、そう表現されるシステムやアプリケーションに対して、これまで作りあげてきた立場の人から見ると別に問題だと感じていないこともあると思うんです。実際それで売上を上げてきているし。単純に「レガシー」だから悪いみたいなものでもないと思っていて。
ー たしかに。
そこに外から入ってきた自分が、どういう経緯なのかも知らずにいきなり「こんな古いのは駄目だ」とか「こんな作りじゃダメだ」みたいなことを言い始めると、当然溝ができるんじゃないかと思うんですね。
なので、同じ目線に立つというのは「どういうところが課題で、改善すべきポイントはここだから、これは改善していく必要がある」とか「こういう問題があるから、この手段は取らない方が良い」というのを、一緒にやっていくチームのメンバーが問題点を共有できるまで時間をかけて話し合うということだと思います。
ー そこは、エンジニアに限らず新しく入ってきた人たちの重要なマインドになりそうですね。今後オンプレだけでなくクラウドに変えていく計画はあるのでしょうか?
ZOZOのやっているインフラと規模を考えると、クラウドのインフラを活用していく方がメリットは大きい部分があると思っているので、オンプレ一辺倒でやっていくつもりはありません。少しずつ理解してもらっていて、クラウドを使っていく流れというのは自然に発生してきていると思います。
ー そういうものを学べる場も提供しているのでしょうか?
はい。ただリプレイスって、一朝一夕で上手くいくものではありません。当然切り戻しも発生する可能性はあるでしょうし、常に柔軟な対応ができるインフラを作っておきつつ、チームとしては、今まで以上にクラウドの運用実績を強化していかなければならないですね。オンプレで培った技術や知識が、無駄になることって絶対ないと思います。でも、エンジニアとしての成長で言っても、クラウドのスキルも当然高めた方がいいのは間違いありません。その点でもクラウド化は積極的に進めていきたいですね。
― 最後の質問です。今後どういう方に入社していただきたいというイメージはありますか?
やっぱり、ZOZOTOWNが好きな人だと嬉しいですね。ZOZOTOWNやファッションが好きな人。
技術力って、後からついてくることも多いと思っていて。サービスやプロダクトに対しての思いがあれば、自分がサービス改善に貢献できることを見つけようとしますしら、やらないという選択肢はないと思うんです。そうなると、当然それを実現させるために学ぼうとしますし、自ずと技術力は身についてくるんじゃないかなと思います。
おまけ
ありがとうございました!ちなみに渡邉さん、リモートワークになってからは朝から趣味のロードバイクを楽しんでいるそうです。地元の印西市周辺は自然も豊かで気持ちよく、朝から20キロ漕いでいるというなかなかの強者でした(笑)
こちらはツーリング中に撮ってきてもらった1枚。「海?川?」と思いましたが、なんと、印旛沼という沼だそうですよ!!
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