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新卒スタッフとメンターが語る、ZOZOTOWNを支える検索研究チームの魅力

ZOZOでは、多様なバックグラウンドを持った新卒スタッフが活躍しています。海外で日本文学を専攻し、日本で自然言語処理を学んだアルミンもそのひとり。今回は大学院を修了後、内定者アルバイトを経て、現在は技術本部 データサイエンス部 検索研究ブロックでZOZOTOWNの検索精度の向上に挑むアルミンと、彼の上司でありメンターを務めた岩崎の言葉を通して、若手スタッフにとってのZOZOの魅力を探ります。

サルハングザーデ アルミン/Armin Sarhangzadeh(技術本部 データサイエンス部 検索研究ブロック / 2024年新卒入社) 
2021年、テヘラン大学・大学院を経て来日。奈良先端科学技術大学院大学で自然言語処理を研究し修士課程を修了。2024年、ZOZOに入社。現在は技術本部 データサイエンス部 検索研究ブロックで、主にZOZOTOWNのパーソナライズド検索プロジェクトで検索精度の向上に取り組む。写真撮影やサイクリングなど多彩な趣味を持つ。

岩崎亘(技術本部 データサイエンス部 検索研究ブロック ブロック長 / 2018年入社)
2016年、九州工業大学発ベンチャーのカラクルに入社。機械学習アルゴリズムの開発に従事する。その後、旧スタートトゥデイテクノロジーズ(現ZOZO)による子会社化と組織再編などを経て、ZOZOTOWNの検索機能の精度向上を担う技術本部 データサイエンス部 検索研究ブロックに配属。2024年7月からブロック長を務める。趣味はハンバーガーやラーメンなど、普通なら外食する料理をあえて自らつくること。

自然言語処理を学んだ就活生を惹きつけたZOZOの魅力

——改めておふたりが所属する部署の役割とミッションを教えてください。

岩崎:私たちが所属するデータサイエンス部 検索研究ブロックの使命は、ユーザーが求める商品情報をいち早く届けるために、ZOZOTOWNの検索機能の強化と検索結果の最適化をすることです。抜本的な改善を含む日々の改善に加え、要素技術の調査や検証にも取り組んでいます。

——アルミンさんにお聞きします。入社までの経歴を教えてください。

アルミン:テヘラン大学で日本文学を学びました。その後大学院で理系に転じ、1年ほど計算言語学の研究に取り組んだ後、来日し奈良先端科学技術大学院大学の修士課程に進学。日本語入力を中心に自然言語処理の研究で修士号を取得し、2024年に入社しました。

——どんな学生時代を送っていましたか?

アルミン:私は新しいことを学んだり挑戦したりするのが好きで、これまであらゆることに取り組んできました。たとえば演劇や写真撮影、サイクリングに熱中したこともあり、日本語もその一つです。日本文学から計算言語を経て、自然言語処理に進んだのは学部生時代の経験がきっかけでした。日本語はアルファベットを直接入力する英語と違い、かなやローマ字入力で文字を打ち込んだ後、正しい漢字を選んで文章を完成させますよね。でも、もし変換前にタイプミスがあれば、このプロセスを最初からやり直さなければなりません。日本語で文章を書く際、それが少し面倒だと思ったことがきっかけで、日本語入力に関する研究をおこないました。この技術をうまく使えば、煩雑な日本語入力を効率化できるのではないかと思ったからです。

——就活について聞かせてください。アルミンさんはどんな基準で企業を探していたのですか?重視したポイントを教えてください。

アルミン:就職にあたっては、事業内容や仕事内容はもちろん、働く環境など、さまざまな要素を加味して検討しましたが、当時、私がもっとも注目したのは、その会社が何を、どのように実現しようとしているかが明確であるかどうかでした。内容がまったく異なるビジネスを数多く展開している企業より、一つのコンセプトやテーマに沿って事業を展開している企業のほうが、力を注ぐべき対象が絞られるだけに、力を発揮しやすいと考えたからです。

——そのなかでZOZOを選んだ一番の理由はなんですか?

アルミン:その点、ZOZOの手がけるサービスはすべて「ファッション × テクノロジー」を軸にしており非常に明確です。また、面接で会ったみなさんはとても親切で、フレンドリーに接してくれました。選考過程でとくに印象に残っているのは、面接後、ZOZOが本社を構える西千葉のお店とZOZOがコラボしているブレンドコーヒーをもらったことです。パッケージにあしらわれた地元の人々の写真やコメントがとても印象的で、いかにもZOZOらしいと感じました。

——就活で苦労したことや努力したことがあれば教えてください。

アルミン:海外にいた頃から日本語を学んではいたものの、途中ブランクがあったり、大学院では先生や友人との会話は日本語より英語を使う機会のほうが多かったりしたこともあって、私にとって日本語での面接が一番の難関でした。大学でお世話になったキャリアセンターのみなさんにお願いして、何度も面接の練習を繰り返したのがよかったのだと思います。その甲斐あって、なんとか面接で思いを十分に伝えることができました。

内定者アルバイトで感じた「ZOZOらしさ」の本質

——正式入社前に内定者アルバイトをしていたそうですね。

アルミン:はい。内定者アルバイトでは、ZOZOTOWNへの導入を検討しているベクトル検索の可能性を探る仕事を担当しました。具体的にはテキストと画像を組み合わせたマルチモーダル情報による検索精度の向上です。当時はまだ奈良に住んでいたので、内定者アルバイトができないと思っていたのですが、リモート勤務も可能と聞き、働くことにしました。約半年間、週に1、2日のペースの勤務でしたが、大学院で学んだことが活かせる仕事を担当したので、楽しかったですし、とてもやりがいを感じました。

——職場のみなさんの印象はいかがでしたか?職場の雰囲気を教えてください。

アルミン:想像していた通り、温かい雰囲気でしたね。リモート勤務だったのでSlackでのやり取りが中心だったのですが、わからないことや確認したいことを投稿するとすぐに返信が戻ってくるので、壁を感じることはありませんでした。Slackのオリジナルスタンプがとてもかわいかったのも、コミュニケーションがスムーズだった理由の一つかもしれませんね。

——アルミンさんのメンターであり、現在の上司でもある岩崎さんにお聞きします。一般に内定者にはどんな仕事を任せることが多いのでしょうか?

岩崎:チームによって状況は千差万別なので一概にはいえないのですが、基本的にはその方の興味や関心、得意分野やスキルレベルに合わせた仕事をお願いするようにしています。私たちのチームでいうと、外部の技術トレンドを試す業務のような普段の系統とは異なる業務や、チャレンジングな仕事をお任せするケースが多いですね。内定者アルバイトとはいえ、アウトプットは積極的に本番環境へ取り込みますし、研究開発寄りの仕事であれば、論文や特許という形で実を結ぶこともあります。内定者に頼むからといって雑用を任せるわけではないんです。

——アルミンさんはいかがですか?内定者アルバイトを経験した感想を聞かせてください。

アルミン:周囲のみなさんの助けてもらいながら仕事に必要な情報を得る方法を学んだり、社内で使用されている多様なデータセットや、分析に必要なGCPやBigQueryなどのツールの扱いにも慣れたりできたので、実際の働き方がイメージでき、配属後も戸惑うことなくスムーズなスタートが切れました。

——岩崎さんにうかがいます。メンターとして大切にしていることはなんですか?

岩崎:主にふたつあります。「安心して業務に取り組めるよう環境を整えること」と「自らの手で課題解決できるようになること」です。具体的には、定期的に 1on1 をおこない、仕事で気になっていることや困っていること、次に挑戦したいことを把握したうえで、一緒に課題解決のために必要な情報を整理したり、次に取るべきアクションを探ったりしています。任せた仕事を最後までやり抜くことで自走できる力を養ってほしいからです。

新入社員研修で実感した「BizDevOps」の可能性

——新入社員研修はいかがでしたか?いまに役立つ経験ができたでしょうか。

アルミン:実は就労ビザの関係で新入社員研修の後半しか出られなかったのですが、とても面白い経験ができたと思っています。とくに印象に残っているのはグループ研修です。私たちのチームが取り組んだのは、着古した洋服の画像をアップロードすると、バッグなどにリメイクしたときのイメージ画像を生成AIに描かせることのできるサービスの検討とプロトタイプの開発でした。個人的に面白かったのは、技術的な興味に加え、企画や営業、デザイナーなど、エンジニア以外のメンバーとも一緒に仕事ができたことです。ディスカッションを通じて「このサービスでどの程度収益が見込めそうか」「どの程度CO2削減に貢献できそうか」など、機能要件以外の観点でサービスやプロダクトの価値を見つめる機会が持てたのは、私にとってとても新鮮な体験でした。

——岩崎さんにお聞きします。エンジニアは実際の仕事でもほかの職種のスタッフと協働する機会が多いのでしょうか?

岩崎:そうですね。ZOZOではBiz(ビジネス)、Dev(開発)、Ops(運用)の各部門が密に連携し、知恵を出し合い一つのゴールに向かう「BizDevOps」がキーワードとなっています。だからこそ新入社員研修においても、BizDevOpsを体感できるような設計になっているわけです。「ファッション × テクノロジー」への興味、関心を持ってすれば、職種を超えてわかり合えるのがZOZOの強みであり、文化でもあるのだと思います。

——アルミンさんにお聞きします。改めてZOZOで働く魅力を教えてください。

アルミン:最近、学生時代に書いた論文を発表するために、ZOZOのサポートのもと自然言語処理の国際会議として名高いACLに参加しました。やりがいのある業務に加えて、こうした特別な機会を通じてスタッフに成長の機会を与えてくれるのもZOZOの魅力です。今後もエンジニアとして事業に貢献し、改めてトップカンファレンスで発表ができるくらいの成果を上げようと気持ちを新たにしました。

——アルミンさんは、これからどんなキャリアを歩みたいですか?

アルミン:今後もテクノロジーやAIに関わるスペシャリストとしてキャリアを築いていきたいと考えています。いまは自然言語処理を活かした検索結果の改善が主な仕事ですが、AIやディープラーニングなど、データサイエンス領域に必要な知識や技術は共通する部分が少なくありません。たった一つの専門性に満足するのではなく、検索領域以外でも柱になるような強みを身につけたいと思っています。また、いつか内定者アルバイトのときに取り組んだ、マルチモーダル情報を用いた検索結果の改善で得た知見をZOZOTOWNに実装できたらいいですね。中長期的には、多くのみなさんに信頼されるエンジニアになるのが目標です。

——最後の質問です。ZOZOで活躍する人とはどんな人でしょうか。アルミンさんはどう思いますか?

アルミン:ZOZOのメンバーは多種多様で、さまざまな人が活躍しているので「こんな人」がいいとひと言で表すのが難しいですね。ただ、ZOZOにはフレンドリーで親切な人が多いので、どんな人でもZOZOの環境にはすぐに馴染めると思いますし、活躍の場もたくさんあります。ファッション × テクノロジーに興味があり、ZOZOのカルチャーや環境に魅力を感じるのであれば挑戦してほしいですね。


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