スタートトゥデイ研究所がKDD 2018のワークショップで発表!ロンドンで密着取材をしてきました!
こんにちは、広報の坂井です。突然ですが、先週私はロンドンに行ってきました!
スタートトゥデイ研究所がKDD 2018のワークショップで論文を発表したため、密着してきました。
KDD 2018とは
KDDは、「International Conference on Knowledge Discovery and Data Mining」の略です。データマイニングにおける研究発表がされる国際的な学会で、毎年多くの研究者が集まります。今年は8月19日〜23日に、ロンドンで開催されました。
発表の様子
今回は、ワークショップ『AI for fashion』で、「Outfit Generation and Style Extraction via Bidirectional LSTM and Autoencoder」(スタイルの抽出とコーディネートの生成)というテーマで論文を発表をしました。
この論文では、ファッションのスタイルを混合して表現する事を提案しています。例えば「この人の格好は、フォーマルが30%でカジュアルが70%」というように表現する方法です。この方法と、弊社が運営するサービスIQONのコーディネートデータを使って、どのようなスタイルが存在するのか、それぞれどのような配合なのかを抽出してみました。
さらに、コーディネート生成アルゴリズムと組み合わせて、希望のスタイルに応じたコーディネートが自動で生成される仕組みを紹介しました。
論文は、こちらからご覧いただけます。
この技術を使って、実際にコーディネートの系統を抽出した結果は、今後ブログで紹介する予定ですので、ご期待ください!
各社の最先端の研究に触れることができました
カンファレンスでは、各セッションや企業展示、パーティーまで充実していました。気になったセッションをいくつか紹介します!
◼︎Causal Inference and Counterfactual Reasoning
Microsoft Researchによるセッションで、『因果推論』についてです。
『因果推論』とは、何か事象が起きた時にその原因を推論するものです。(例えば『病気になった時、その原因はこれです』という感じでしょうか)これは長い間研究がなされていますが、まだ完全には解明されていません。
発表では、現在同研究所が進めている研究内容を発表しており、例えば、因果推論を使う時に計算で考慮すべきものと、すべきでないものが少しずつ明らかになっていることなどが紹介されました。まだ実用化はされていませんが、注目度の高いセッションで立ち見の方も多かったです!
◼︎How 3D digital humans can help fashion
こちらは、『AI for Fashion』で行われたマックス・プランク研究所による招待講演です。
人体の3Dデータを3Dスキャナによって集めて、活用する方法を紹介していました。同研究所では、『体を動かした時に服や筋肉がどのような動きをするか』などのシミュレーションするための教師データとして、大量の人体データを集めています。新しく開発されたシミュレーションでは、服のシワなどが現実に近く忠実に再現されていました!
この技術はバーチャルフィッティングなどでも応用できるようで、興味深かったです!
◼︎Data Science in Retail-as-a-Service
JD.com 社によるセッションで、現在行なっている取り組みについて紹介していました。
同社はオンラインのみでなく実店舗でも販売を行なっていますが、オンラインで得た情報をオフラインでも活用しています。これにより、開店初日に顧客が初めて店舗に行った時でも、その人に合わせたクーポンを発行できるなど、パーソナライズしたレコメンドができます。
また、データを活用した需要予測なども行なっていて、在庫管理や適切な倉庫からの配送なども行なっていました。Eコマースに関する上流から下流まで網羅した取り組みをしている点がすごかったです…!
企業展示も充実していました
展示エリアでは、各社が自社の最新事例やサービスを紹介していました。
Airbnb社が、価格設定を時期や地域、実績など細かい粒度で設定するための価格予測について紹介をしており、とても盛り上がっていました!!
Banquetでは、日本人の方が集まっていました!
Banquetでは、様々な企業の方と交流することができました。日本企業の方もたくさんいらっしゃり、セッションの内容や普段の研究・業務について、熱く話し合っている場面が多かったです!こちらはテーブルをご一緒させていただいた皆さまです!
密着を終えて
私自身このようなカンファレンスに参加するのは初めてで、世界中で行われている様々な研究に驚くことばかりでした。
そして、研究発表だけでなくツールの公開をしているところが多いことが、とても印象的でした。ツールを公開することで、公開した側は自分たちの研究結果の妥当性を、論文で発表するだけでなく実際に触ってもらって証明することができます。また、それを見る側としては、実際に触って再現することができるため、両者に大きなメリットがあるそうです。
今年は99カ国から3,377名の参加者が集まりました。来年はアラスカだそうです!
研究所メンバーも、最先端の研究に触れてモチベーションが上がったようで、本会議で発表できるように頑張ると話してくれました!
ちなみに、私がこのブログを書くために、研究所のメンバーは一緒にカフェにこもって教えてくれました。部署は離れていますが、いつも協力的で助かります!(写真撮影だけは非協力的です(笑))
ロンドンは、街全体が芸術で溢れてました!
カンファレンスの合間にロンドンの街を楽しむことができました!夜にお散歩をしましたが、残念ながらBig Benは工事中でしたが、これはこれで綺麗ですよね…!
チェックアウトから出国まで3時間ほどあったので、Banksy巡りをしてきました!
立ち寄ったパブで最高の音楽が流れていたり、有名なアーティストの絵をさらっと街中で見かけることができたり、ロンドンは魅力的な街でした♡
最後に
スタートトゥデイ研究所では、自分の専門分野に自信を持って取り組んでいる研究者を募集中です!
採用については、以下のページをご覧ください。
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