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入社初日から学びを最大化する、ZOZO式メンター制度の活用方法

ZOZOのエンジニア組織には、新卒1年目のスタッフに6ヶ月間メンターが付く制度が存在します。若手スタッフから選出されるメンターの役割は、業務の相談からプライベートまで自由に関係性を育みながら、メンティーの活躍を支援することです。
現在新卒2年目で、iOSエンジニアとして活躍しながら採用活動を任されている荻野隼(ニックネーム:おぎじゅん)は、メンターであった小松悟(ニックネーム:とし)のサポートが現在の幅広い活動につながっていると語ります。
二人の関係性はどのようにして始まり、入社から現在に至るまでどのようなサポートがあったのでしょうか。初めてのメンター・メンティーを経験したリアルな体験談を、赤裸々に語ってもらいました。


一人で歩くより、二人三脚で歩く

──── 小松さんと荻野さんは、もともとメンター・メンティーだったとお聞きしています。二人の関係性は、どのようにして始まったのでしょうか。

小松:ZOZOのエンジニア組織には、新卒入社したメンバーに半年間、先輩社員がメンターとして付き添う制度があります。おぎじゅんは内定者としてアルバイトをしていたので、その時代を含めてメンターを担当していました。

小松 悟(ZOZOTOWN開発本部ZOZOTOWN開発1部iOSブロック/ 2020年新卒入社)
2020年に株式会社ZOZOテクノロジーズ(現株式会社ZOZO)に新卒入社。エンジニアとしてZOZOTOWN iOSの開発に従事する。現在は、開発基盤の改善や自動化などに取り組む。週末バスケットボーラー。

きっかけは上司からメンターの役割を打診されたことです。最初は「自分では力不足だろう」という不安もあり、積極的ではありませんでした。この打診を受け、「一度考えさせてください」と持ち帰ってしまったくらいです。当時は入社3年目で、もっと経験のある人が適任だと考えていました。

ただ、再度打診を受け、メンターになることを決意。少なからず不安はありましたが、学生時代には中高生にプログラミングを教えていた経験もあり教育に強い思いがありましたし、自分のアクションがZOZOの技術力向上に貢献できるのであれば断る理由はないだろうと、挑戦してみることにしました。

──── アルバイトの時代からメンターがいたことで、仕事の進め方にはどのような影響があったのでしょうか。

荻野:結論から言うと、技術力を高める意味でも、成果を上げる意味でも、メンターの存在がとても大きかったように思います。

荻野 隼(ZOZOTOWN開発本部ZOZOTOWN開発1部iOSブロック/ 2022年新卒入社)
2022年に株式会社ZOZOに新卒入社。エンジニアとしてZOZOTOWN iOSの開発に従事する。現在は新規機能の開発やマネジメントを中心に、新卒採用やイベント登壇等に取り組む。趣味は陸上競技。

そもそも私は、内定をもらった時点ではSwift(※)を自由に扱うことができませんでした。学生時代にモバイルアプリのエンジニアリングの経験があるとはいえ、業務では基本的にSwiftを使用するので、ほとんどゼロからのスタートです。
※iOS向けのアプリを開発するためのプログラミング言語

振り返ると、かなり初歩的な質問をしてしまっていましたが、それでも丁寧にサポートしてもらえたのは、実務に参加するうえで欠かせない経験だったと思います。

また、仕事の進め方や成果の上げ方など、具体的な手法を間近で見せてもらえたおかげで、会社に馴染むスピードも早くなった気がします。

新入社員が仕事に馴染むうえで、心理的な安全性があることは非常に重要です。これをメンターである、としさんが担保してくれたので、フルリモートの働き方であっても、心配事を抱えずに働けていたと思います。

会社に“なんでも相談できる人”がいる安心感

──── お二人の取り組みについて、より詳しく教えてください。小松さんはメンターを務めるうえで、どのような意識を持たれていたのでしょうか。

小松:「なんでも相談できる立場であり続けること」を意識していました。相談してくれさえすれば大抵の困り事は解決できると思っていたので、とにかく信頼関係の構築を最優先にしていましたね。

なので、積極的にコミュニケーションを取るようにしていました。声をかけてもらっていなくても、自分から様子を聞くなど、やりとりの数は多かったのではないかと思います。

荻野:メンターが声をかけやすい存在であることは、仕事を進めるうえで本当にありがたかったです。

相談するのが難しいときがあるのですが、ほとんどの場合は「何を聞いたらいいか分からない」ことが原因です。しかし、「なんでも相談できる」と思えているので、としさんには質問内容が曖昧でも声をかけることができました。

すると、問題点を整理してくれ、誰に何を聞けばいいのかを気付かせてくれるので、壁をスムーズに乗り越えることができます。一人で悩んでいる時間がムダだと気付いてから、仕事を進めるスピードが格段に早くなったと思います。

──── ZOZOのエンジニア組織はフルリモート勤務が基本ですが、オンラインのコミュニケーションで苦労することはありませんでしたか。

荻野:学生の頃に想像していた「フルリモートの仕事」は、個人で黙々と作業するようなものでした。しかし、実際は、場所は違えど複数人で一緒に働くようなものだったので、それほど苦労することはなかったですね。

小松:Gatherを使っているので、一緒に働いている感覚です。テキストコミュニケーションが基本ですが、必要に応じて通話をつないで口頭でコミュニケーションを取っていましたし、オンラインだからこその不便さはなかったように思います。

教えることは、教わること

──── メンターを打診された当時は躊躇もあったそうですが、実際に挑戦してみていかがでしたか?

小松:人に教えるというのは難しくて、なんとなくの理解では不十分なんですね。ちゃんと理由を説明できなければいけないので、私自身が勉強させてもらったような気がします。理解不足を痛感して、教えるために、誰かに教わることもありましたから。

また、メンティーが受ける学びはメンターの力量に依存するので、自分の力不足がおぎじゅんの天井を決めることがあってはいけないと、学びに対する意識も変わりました。今後もメンターを務める機会があるかもしれませんが、メンティーたちのためにも自分の技術を磨いていきたいと思います。

荻野:改めてこんな話をする機会がないので、なんだか恥ずかしいですね(笑)。としさんから得た学びは計り知れず、そのすべてを体現できているわけではありませんが、現在の自分に生かされている点が多々あるように思います。

例えば、今年から新卒採用にも携わっているのですが、これをリードできているのはとしさんの姿を見ていたからです。学生への接し方や、問題解決への導き方は、すべて教わったものが基本になっています。

小松:そういってもらえると嬉しいですね。ただ、もちろん反省もあります。基本的にはメンティーであるおぎじゅんを中心にスケジュールを組んでいましたが、キャパシティの問題から自分の業務で手一杯になってしまうこともありました。そういった意味で、僕は100点満点のメンターではなかったかもしれません。

荻野:僕にとってとしさんは、100点満点のメンターだったと思っていますよ!メンターというより、もはや“なんでも相談できるお兄ちゃん”のような存在であり、業務の枠を超えていろいろな話を聞いてもらいました。この関係がなければ、新卒採用に関わるといったようないちエンジニアの枠を超えた仕事に挑戦できていなかったのではないかと思っています。

いつかメンターを超えるメンターに

──── 半年間のメンター・メンティー関係を振り返り、メンターからの学びを最大化するためにはどのようなアクションが必要だと感じましたか。

荻野:業務以外のコミュニケーションも積極的に取ることが重要だと思います。

業務時間以外の過ごし方や、そもそも仕事に対してどのようなスタンスで向き合っているかなど、込み入った話を聞ける先輩の数はそう多くないはずです。たくさん会話して関係性をつくっていけば、きっと多くの学びが得られると思います。

小松:メンター・メンティーとしての関係は入社してからの半年間ですが、期間が終わっても同じような関係性を継続することが大事だと思います。

入社してからの半年間は、あくまで先輩たちから学びを得るきっかけをつくる期間です。その後も“質問し放題”なのは変わらないので、そういった意味でもおぎじゅんが言うように、コミュニケーションに慣れておくのが重要かもしれませんね。

また、質問への回答からは逸れますが、メンターをすることでの学びは非常に多くあるので、機会があるのであれば挑戦すべきだと感じました。最初は尻込みしてしまいましたが、挑戦した分だけ学びの量が増えたので、やはり挑戦してよかったと思います。

入社3年目でメンターを任せてもらえるのもそうですが、ZOZOは年齢にかかわらず若い頃からチャレンジする機会が多くあります。これに乗っかっていくことでエンジニアとしての成長スピードを加速できるので、今度はおぎじゅんがメンターとしても活躍してほしいです。

荻野:入社から2ヶ月でWWDC(AppleがmacOSやiOSの開発者向けに毎年開催しているカンファレンス)に現地参加させてもらえたり、1年目と2年目に連続でiOSDC(iOS関連技術をコアのテーマとした技術者のためのカンファレンス)に登壇させてもらえたり、たしかに若い頃からたくさんの機会をもらっていたように思います。

これからは得た学びを組織に還元していく役割も担っていくべきだと思うので、いつかとしさんを超えるメンターになって恩返しがしたいですね。

──── 最後に、ZOZOへの入社を考えている就活生に向け、メッセージをお願いします。

小松:ZOZOは日本のファッション業界をリードする存在でありながら、新しい挑戦を続ける企業文化があるので、日々わくわくしながら働くことができます。先人がつくった基盤の上で開発していくだけではなく、新しい基盤をつくっていくチャレンジができるのも、個人的に強く感じている魅力です。

知的好奇心に素直になりながら成長していける環境だと思うので、想像もつかない未来に心が躍るエンジニアの方であれば、きっと楽しく働けると思います。

荻野:ZOZOのエンジニアは「自社のプロダクトを素晴らしいものにしたい」という想いを持っているので、同じ目標に向かって助け合い、切磋琢磨する関係性が自然にできています。
尊敬できる仲間と働く時間は、何事にも変え難い貴重なものです。これから仲間になる皆さんには、先輩スタッフから得た学びを惜しみなく伝えていきます。ZOZOで働くことに興味があれば、ぜひ採用面接でお会いしましょう。

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