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ZOZOTOWNの歴史を知ることは、新たな可能性を探ること 〜ユーザーコミュニケーションの向上を目指す、25歳リーダーの仕事論〜

こんにちは、広報の立川です。
7月も終盤に差し掛かり、毎日暑くなってきましたね。私は暑いのが苦手なので、なかなか外に出る気になれません(笑)

さて、今回は周りのエンジニアに「ZOZOテクの若手エンジニアで活躍している人といえば?」と質問した際に複数人から名前が挙がった、EC基盤本部 MA部 MA基盤チームリーダーの田島さんにインタビューしました。
穏やかかつロジカルな今の印象とは一転、彼にもゴリゴリに尖りまくっていた新卒時代があったのだとか…!

【プロフィール】
田島 克哉(EC基盤本部 MA部 MA基盤チームリーダー)
高校時代からプログラミングに興味をもち、大学は情報工学部へ進学。そこから本格的にプログラミングを学び始める。2018年、ZOZOテクノロジーズに新卒入社。データ基盤の開発並びにMA基盤の開発に従事。好きな言語はClojure。

新入社員研修で大失敗。そこから学んだ、本当に大切なこと

- 田島さんは新卒でVASILYに入社予定でしたが、入社直前にグループ会社の統合※があった関係でZOZOテクノロジーズに入社されたんですよね。その当時はどういった気持ちでしたか?
入社前はポジティブなイメージも、ネガティブなイメージも特になかったです。「ZOZOTOWNの会社に入るのか」と思ったぐらい。入社してからは文化や技術など、いろんな面で戸惑うことがありました。特に印象的だったのは新入社員研修発表会ですね。私、そこでかなりやらかしていまして…。

※2018年4月に、株式会社VASILYはZOZOグループに統合となりスタートトゥデイテクノロジーズ(ZOZOテクノロジーズの前身)として新たなスタートを切りました。

- え!? 田島さんといえば温厚かつ真面目というか、やらかしとは無縁なイメージですが…?
いや、当時は色々と事情がありまして。私が入社した2018年はスタートトゥデイテクノロジーズが発足したばかりだったこともあり、新入社員研修は開発を全くしない内容になっていて。当時、エンジニアとしてガツガツ開発をしようと思っていた私にとっては、衝撃的かつ発狂しそうな環境でした。

それで新入社員研修の最後に行われる研修発表会で「スタートトゥデイテクノロジーズは、こういうところが良くないと思います」という文句を並べて発表したんです。


- それは…だいぶ尖った発表ですね(笑)
その発表のフィードバックで、当時VPoEだったキュンさん(前CTOの今村さん)にめちゃくちゃ怒られまして。

研修の中で『Team Geek―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか(ブライアン・W・フィッツパトリック、 ベンコリンス・サスマン(著))』という本に書かれているHRT(謙虚/尊敬/信頼)の精神をキュンさんから教わっていたのですが、そこで改めてHRTについて話してもらって。内容は知っていたけれど、実践できていなかったのだと気付かされました。

その後、所属チームの上司に「ZOZOテクノロジーズでの動き方や、考え方を伝えられていなかった。申し訳ない。」と謝られて。かえってそれが申し訳なくて、ものすごく反省しました。

- 気付かされたことが多かったんですね。
はい。めちゃくちゃ怒られたことは事実なんですが、その経験から学んだことがとても多く、今でもその経験が活きています。

今、私が開発において一番の指針にしている「既存のものをリスペクトしたうえで、改善すべきところは改善する」ということも学んだことの1つです。なぜかというと「今、すでに動いているもの」が、サービスや会社を支えてきたものだからです。

ZOZOTOWNは16年間運営してきたサービスだからこそ、今でも一部レガシーなところが残っています。今あるシステムがどんな技術で作られていたとしても、サービスを作っていた時点ではそれが最適な選択だったはずです。そういった歴史的な背景もリスペクトし、理解しながら改善していく必要があると思っています。

背景が分からないと改善できませんが、いざ背景を知ろうと思った時に頼れるのは、開発当時のことを知っている人たちです。だからこそ、今あるシステムを作ってきた人たちへのリスペクトを持つことはすごく重要なんですよね。

- リスペクトを持って取り組むことが改善への一番の近道でもあると。
そうですね。現在はエンジニアリングの文化もより強固なものが根付いてきていたり、複雑な構成になっていたものが改善されていたりと、とてもいい方向に進んでいます。いろいろな人の協力があってこそですね。

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(自宅のデスク。シンプルであることにこだわり、極力ものを置かないようにしているのだとか。)

ZOZOTOWNのユーザー体験をより良いものに。MA部の取り組みとは

- 新卒時代は尖りまくっていた田島さんも7月にリーダーに就任しました。現在の所属チームのことを聞かせてください。
MA部のMA基盤チームに所属しています。まずMA部を大まかに説明すると、メール・LINE・プッシュ通知、あとはZOZOTOWNのサイトの右上にベルのマークがあるのですが、そこに出てくるお知らせに携わる部署です。ユーザーコミュニケーションに関する開発を行うチームと言うと分かりやすいかもしれません。

そのMA部の中でもMA基盤部分を担当し、配信を安定化させるための仕組みづくりや、MA全体のSREを担っているのが私が所属するMA基盤チームです。

- 具体的にはどのような業務を行っているのでしょうか?
配信基盤は大きく分けて2種類あります。1つはマス・セグメント配信基盤と呼ばれるものです。マス配信は簡単に言うとユーザー全員に向けて、「今週からZOZOWEEKが始まりますよ!」などの同じメッセージを一気に配信するもの。また、セグメント配信は「20代のユーザー」など大きくカテゴライズした対象ユーザーに向けて一気に配信を行うものです。

もう1つはパーソナライズ配信基盤と呼ばれるもの。1to1マーケティングとも呼ばれますが、ユーザー一人ひとりに合ったメッセージを送るための基盤です。
例えば、ZOZOTOWN上ではお気に入り登録している商品が値下がりしたとき、LINEかメールで通知を送ってお知らせするのですが、「このユーザーはLINEを見る可能性が高いから、LINEでお知らせを送ろう」とか、「このユーザーは出勤時間の10時と帰宅時間の18時、決まった時間によく通知を見ているから、その時間に配信しよう」など、ユーザーにとって情報をより快適に受け取ってもらいやすくなるようにパーソナライズを行う基盤です。

今はこの2つの配信基盤の開発や、リプレイスを行っているところですね。

- 今後チームではどのような改善策に取り組んでいくのでしょうか?
現在のパーソナライズ配信基盤はLINEとメールでしか配信ができない状態ですが、もっとチャネルを増やしていこうと考えています。まずは、アプリのプッシュ通知もパーソナライズ配信基盤で配信できるよう、開発を進めているところです。

他にも、サイト内右上にあるベルマークのお知らせ部分はもっと使いやすくできると思っているので、リプレイスを検討していますね。

- より使いやすいサイト・アプリになっていくんですね。
今はプッシュ通知機能がマス配信しかできないこともあって「通知がたくさん来てうるさい」と止められてしまうことも少なくありません。パーソナライズ配信に移行することによって、そういった課題を解決し、よりユーザーに寄り添ったコミュニケーションができるように改善していこうと思っています。

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(「笑顔の写真を撮りたいので、面白い話してください。」という唐突な無茶ぶりに笑うしかない田島さん。)

新しい知識を得ることは選択肢を増やすこと。田島さんが学び続ける理由

- エンジニアだとテックリードとリーダー、2つのキャリアがあると思います。現在はリーダーポジションを担当されていますが、実際にやってみてどうですか?
「目指す先はテックリードの道の方が私には合ってるのかな」と最初は思ってたんですが、今はリーダーの方が向いてるかもしれないと思い始めたところです。チームをどんどん改善していって、結果としてチーム全体が成果を出す速度が上がっていくのを見ると、テクノロジーに似ているところもあって面白いなと感じます。

エンジニアリングでもそうなんですが、まずは「最終的にこういう状態が実現できてないといけない」というゴールを設定し、そこから改善に取り組む際、現状から一気に改善しようとするとチームは混乱します。そのため、いかにバランスを取りながら最短でゴールに近づけるかを考えないといけない。そこが面白いところですね。

- エンジニアリングとチームビルディングには通ずる部分があるんですね。
そうですね。チームをより良くしながら、プロジェクトをリードしていくことに面白みを感じています。とはいえ開発も大好きなので、技術記事や技術書は今もめちゃくちゃ読んでいますね。昔から技術書オタクで、大学生の頃は通算で100万円以上注ぎ込みました(笑)

そのころに本から吸収した知識は今でも役立っていますし、土台になっています。本を読んで体系的に色んなことを学んでいくと、知識の抜け漏れが少なくなって、その後のインプットとアウトプットのスピードが変わってくると思います。

- 100万円…!? 新しい技術を知ることの楽しさってどこにあると思いますか?
自分の学んだもの、知っているものをベースにしないと技術選定はできないですよね。だから、知識が増えるということは、使える選択肢が増えていくということだと思います。新しい知識を得ても、実際に手を動かしてみないと理解はできません。

実際に触ってみれば、その技術が生まれた背景を知ることができますし、それが分かればベストなタイミングで適切な技術選定ができるようになります。また、逆にその技術を使うべきでない場面というのも、実際に触ってみないと分からないものです。

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(愛犬のさくらちゃん。仕事している姿を静かに見守ってくれているそうです。)

自分自身が楽しむことで、ユーザーがワクワクする新たなものを生み出したい

- ZOZOテクノロジーズに入社して3年、会社の文化や働き方についてどう感じていますか?
個人的に、いいな、すごいなと思うのは、全員の視線がサービスに向いていて、かつユーザーファーストで行動しているところですね。そして、それをみんなが楽しんでいるところ。

一般的にエンジニアだと技術志向に振り切った人が多くいるかと思うのですが、ZOZOテクノロジーズのエンジニアは、「問題を解決するためには、こういうものがベストだよね」とか、「ユーザーの課題を解決するにはこういうことをしないといけないよね」と全員が常にユーザーファーストで考えて、同じ方向に向かって動いています。

ユーザーを大切にして、自分自身も楽しむ文化だからこそ、ZOZOでしか生まれないものがたくさんあります。そして、そこがブレずに継続しているからこそ、成長できているのだと感じています。

- 最後に、ZOZOテクノロジーズで活躍できる人や必要だと思う人はどんな人だと思いますか?
物事を自分事として捉え、自分で考えて動ける人ですね。自分事として考えないと現状の問題も見つけられないし、どうやったらサービスを良くしていけるかも考えられないと思うので。そういうところを考えるからこそ、仕事は楽しくなると思います。何事も自分で考えて行動ができる人が必要ですし、きっと活躍できると思います。

あとがき
田島さんにインタビューをしてみて感じたのはユーザーやプロダクト、チームのメンバーに対しての考え方の真摯さ、そして何よりもエンジニアという仕事への愛情でした。
開発を心から楽しんで創造し、自分自身がワクワクしながら作るプロダクトが誰かの手に届くことの喜びはきっと想像以上のものなんだろうと思います。
田島さんをはじめとしたZOZOテクノロジーズのエンジニアが作るサービスはまだまだ進化していきます!

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